Revolution3D

さて・・・セガサターンの表示機能を採用したグラボの紹介から始まったグラボ紹介シリーズ
ゲームと全然関係ないんですが、次のネタが・・・3DOのゲームを集め始めたけど・・・

というわけで、今回はたった17年の活動期間の会社「ナンバーナイン・ビジュアル・テクノロジー」の

Revolution 3D

一応AMAZONのページ



ナンバーナイン社の設立時は、まだISAバスの時代です
グラフィック表示の処理速度を向上させるよりも、色数を増やしたり広い範囲を表示させる機能がメインでした
(ATIテクノロジーなどは、DOSでの発色が好評でシェアを増やしてきた会社です)

Windows3.1(海外では「3」)の普及により「WinG」というAPIが登場し、描画の処理速度が「ゲームのために」重要になってくると、徐々に状況が変わっていきました
すぐにローエンドモデルは「Cirrus Logic社」の「CL-GD5434」が「値段のわりに速い」ということでトップシェア
ハイエンドは「MATROX社」が画質で高く評価を
「NumberNine社」は『高解像度で発色数の多さ』で高い評価を得ていました
(解像度が高くなると、色数が減るのが普通です)

業務用ハイエンドで高い評価を得た「NumberNine社」ですが、重要な問題がありました
それは、グラフィックチップが他社製の物だったのです
他社の高機能な部品を使ってるので製造原価が高く、販売価格も高い
ユーザーは「高機能な部品を使ってるのだから」と納得して購入してますが、売り上げの割に利益が少なくなります
そして「NumberNine社」は自社開発のチップを作りました
それが「Imagine128」になります

32BitCPUの時代に16BitOSの「Windouws3.1」
そんな環境で「128Bit」のグラフィックチップ
(ちなみにATIテクノロジーのチップは『Mach64』)
このチップの割り切りは見事で、WindowsのGDIに特化してます
「WindowsGDI」というのは、「2K」までで使われていたデスクトップのAPIです
(「XP」からは「GDI+」で「VISTA」からは「Direct2D」となってます)
つまりDOS画面は表示できず、Windowsの起動画面すら表示できないということになります
PC98シリーズであれば基本画面出力を98側がもってるので何の問題もないのですが、DOS/V機では若干の問題があります(時代が変わった今は問題ないんでけど)
ということで、VGA画面専用に「Cirrus Logic社」のチップが付いてきました
それが悪いというわけではなく、DOSの時代はやはり終わりに向かっていました
結果はWindows環境での性能は非常に良かったために「値段が高いけど値段相応の高性能」と市場での評価はより高まりました

一方で「割り切って特化した」のなら良かったのですが、実際は開発に難航したというのが実情
部品代が余計に掛かり、利益率の改善はならず


そして遂に登場したのが『Revolution3D』

ASCIIの特集記事へのリンク

Windows環境では、「DirectX」が登場し、3D環境が普及し始めた頃です
なのでボードの名前にも「3D」が付いています

結果としては、nVidia社の「RIVA128」がほぼ市場を固めてしまっており、3D性能が劣る「Revolution3D」は今まで通りの業務用の市場しかつかめていませんでした
一方で、部品点数を減らし、コストダウンにも成功したものの、さらに挑戦的な低価格に設定したこともあり、利益率がさらに低くなってしまいました
「NumberNine社はハイエンド市場のみを狙う」
というのは、一般のPC雑誌に載っていた会社のコメントです

「Imagine128」時代にグラフィックボードの箱には『2D表示最速』というキャッチフレーズが書かれていました
性能を選んだ部品を使うという方針の結果です
これは「Revolution3D」も同様で、わざわざオーバークロックに耐える部品を選んで搭載したりしています
(オーバークロックできなかった部品がどうなっていたのかは知りません)

GDIでは従来品と同様の高い評価を得ていましたが、3D表示でローエンドモデル以下の性能というのはあまりにも酷い結果でした
3D市場を狙ってチップを作った結果がこの状態というのは、「カタログスペック的にはもっと良い結果が出るはず」とPC雑誌でも謎となってました
改良型の「Revolution IV」が他社のドライバで高性能を発揮したところを見ると、ドライバが相当悪かったと考えるのが妥当なようです



これらが原因で結果的にはハイエンド市場でも「Millennium」に勝てず、次の世代の「RevolutionIV」が大失敗に終わったことにより、「NumberNine社」の自社開発チップは終了しました
ちなみに、『Revolution3D』はMacintosh市場やPC98市場ではそれなりのシェアを取っています
(先述してますが、PC98ではVGA出力が不要です。たいして手間では無く日本市場に合わせられるならとの機能ですね。)


「RevolutionIV」の失敗の原因であるはデバイスドライバは、バグだらけで普通に使えないレベルだったと・・・・
他社がユーザーサポート用に勝手に作ったOpenGL用のドライバを使うと、見違えるような高性能になったという話が聞かれています

その後の「NumberNine社」は、他社チップで低価格ボードを発売していきますが、フェードアウトで設立17年で倒産となりました

魅力のある製品を作り、高価格でありながら一定のファン層もあっただけに残念な結果です
現在のグラボ市場では「Matrox社」ですら業務用に専念してるので、ドライバが上手く作れていてもたいした違いは無かったかもしれませんが

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